障がい者の雇用促進は社会の生産性を下げる?差別禁止は健常者への差別になる
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日本の世の中に蔓延る社会問題, 現代の日本人の働き方
去年だったかな?ホリエモンが「障がい者は働いても効率性がよくないから、そういう人間は生活保護を貰って、家で寝てもらっていたほうが良い」というような発言をして話題になった、物議を醸した。ホリエモンの意図としては、障がい者はただの一例に過ぎず、仕事ができない人間は働くよりも、働かない方が社会にとって効率的だとしていて、障がい者を差別する意図はなかったとしているが、現実的に障がい者が健常者と比べて効率が良いのか?悪いのか?っていうのは、ケースバイケースだと思う。健常者より仕事ができる障がい者もいそうだけどね。ただ、今回、私が話題にしたいのはそこではない。国の姿勢の問題であって、国は障がい者の雇用促進をやっているわけじゃないですか?健常者に関しても雇用促進はやっているけど、障害者の場合には直接、企業に対して法定雇用率を設定し、それを守らない企業は金銭を支払うように義務付けたはずなんですよね。その制度の是非はともかく、私が疑問なのは障がい者を国はどう捉えているのか?という点です。
どう捉えているのか?っていうのもイマイチよく分からないかもしれないが、つまり、健常者と比べてどうなのか?という点です。障害にもいろいろあるから、一概に比べられないだろうけど、障がい者は健常者よりも劣っていると国は見ているのか?そうじゃないのか?という点です。健常者よりも劣っているという見方がなければ、そんな障がい者の雇用促進なんかしないだろう。という見方もあるかもしれない。ただ、国が障がい者の雇用促進を、法定雇用率を定めている理由は個人的にはそこではないと思っている。つまり、障がい者を社会の中で置き去りにしてはいけない風潮が存在しているからではないか?と思っている。世の中にはいろいろな差別があるけど、人種差別みたいに多くから総叩きに遭うものもあれば、みんな平然と行っているものもあるはず。つまり、国にとっては健常者の雇用に関しては法定雇用率なんか設定しないわけだよ。設定しなくても十分雇用されているっていうのもあるかもしれないが。でも、健常者の中には雇用されていない人間はたくさんいるじゃないですか?彼らは良いの?って言ったらよくないですよね。でも、世の中の風潮として障がい者よりも健常者が働けない問題は、それほど問題視されない実態もあると思う。現実は健常者の雇用促進どころか、仕事がない人間から生活保護の支給金額を下げたりしても国民は拍手喝采、一方障がい者にそんな仕打ちをしたら非難轟々だろうから、その空気を察知している面もありそうなのです。
それとは別に国は障がい者を健常者と比べて劣った存在だと思っているのか?それとも変わらないと思っているのか?という点は非常に気になるが、結論を言うと、どちらをとっても現在行われている障害者の法定雇用率の達成の義務の正当性は説明できない。仮に健常者と障がい者が仕事をするうえで全く優劣がない状態だとすると、障がい者は健常者に比べて劣っていないわけだから、別に障がい者を優遇する必要はないってことになる。完全に両者を競争させて良いわけだ。本当に両者に優劣がないならば、放っておいても障がい者は一定割合は雇用されるはずだから。しかし、現実的に障がい者を優遇しているってことは、この場合、両者は同じなのに、なぜ一方を優遇するのか?という疑問が生まれる。また、仮に障がい者が健常者よりも劣った存在ならば、国は劣った存在を優れた存在よりも優遇しているということになる。これも些かおかしな話に思える。私は障がい者が仕事ができなくて良いと言うつもりはないが、それは今仕事ができていない健常者も同じです。障がい者が仕事ができなくて可哀想ならば、それは今仕事ができない健常者も全く同じ状況ですね。つまり、可哀想という言い方が適当か?どうかは分からないものの、両者の置かれている状況は同じであり、そこから誰を雇うか?となったときに当然優れたほうを選ぶのは当然でしょう。企業にとってメリットがあるのはそっちだろうから。にもかかわらず、国はまるで真逆のことをやっている。つまり、健常者と比べて障がい者が劣っているのか?劣っていないのか?どちらをとっても国がやっている障害者の雇用促進策は正当だと説明なんかできないのです。健常者が多く雇われれば、障害者が雇われない。障害者が多く雇われれば、健常者がその分雇われない。結局、世の中で一定数は雇われないのだから、それが健常者であるか?障がい者であるか?の違いでしかない。
障がい者は雇われないと問題だが、健常者は雇われなくても問題じゃないとする見方があるのならば、それはそれで差別的だろう。だからこそ、ホリエモンの言ったことが意味を成してくる。結局、障がい者でも、健常者でも雇われない人間は絶対に出てくる。そういう人たちが生存をするには社会的なセーフティネットが必要なのです。働けない人間(障害などの物理的な理由とともに、物理的には働けるが応募しても採用されないという理由も含む)を生存させるには生活保護などのセーフティネットが必要で、現状、企業が積極的に雇いたいと思えない人間、国が配慮を利かせて雇用させないといけない人間は、健常者だろうが、障がい者だろうが、ホリエモンのいう働くからこそ社会の効率性を下げている人間と言えるのではないか?と思うのです。それが当てはまる人間は、障害を持っていてもいなくても、働かない方が良いとするのがホリエモンの意見です。
働くと社会の効率性を下げる人間が働かない方が良いか?どうかの是非はそれぞれの意見であるでしょうけど、企業は恐らく企業イメージに傷かつかない程度で、そういう人間は雇用したくないと思っているはず。それはホリエモンの言う生産性、効率の観点からそういう判断をしていると思う。障がい者を含めて、そういう人の中で就業を希望する人たちを企業で働かせようとしているのが国になるわけだよね。無理矢理っていうか、あくまでも希望している人に限っているだろうけど。でも、雇用させることに関しては企業に無理を強いている場合もある。つまり、国がやっている健常者、障がい者を問わない雇用促進策は、部分的に社会の効率性を、生産性を下げているかもしれないのです。社会の効率性や生産性から、そういう人間は働くだけ無駄と論じている人は他にも結構いる。国が雇用の面倒を見ないといけないようは人は働かない方が、働かせないほうが社会のためという論理は、今後もいろいろな場面で出てくると思いますよ。本来、国民を生存させるのは国の役割で、企業ではないと思いますからね。障がい者の雇用促進は一定割合に関しては義務になっていて、条件を満たした企業は雇用しないといけない。雇用しないと制裁金のようなものを支払う必要がある。普通に考えて障がい者を就業させたいのであれば、国がやるべきじゃないのか?なぜ負担を強いてまで企業にやらせようとするのか?
そして、それを加速させるのがこの度、法制化され、施行された雇用における障害者差別の禁止です。これは正直言うと、同じく働けない健常者に対する差別じゃないのか?と思う。働けない(働こうとしても採用されづらい)健常者にはこういう優遇措置はありません。そのことについて、「雇用における障害者差別禁止の問題点とは?」では非難をしているのです。
障害のない人よりも障害のある人が優先されることが、なぜ正当化されるのか?(不当化されないのか?)という点である。
「障害者差別禁止指針」や「解釈通知」では、「積極的差別是正措置として障害者を有利に取り扱うこと」は「障害者であることを理由とした不当な差別的取扱い」にあたらないとされている。
ここでは「積極的差別是正措置」の例として「障害者のみを対象とする求人」をあげ、「障害者を有利に取り扱うものであり、法違反とならない」と述べられている。「積極的差別是正措置」であれば、障害者を有利に取り扱ってよいということは、障害のない人を不利に扱ってよいということだと考えられる。
そこでは、労働能力の適正な評価やそれにもとづく処遇については問われていない。障害のあるCさんと障害のないDさんがいたとして、Dさんの労働能力の方が高くても、障害のあるCさんの方が採用される可能性があるということである。
これは果たして、採用されなかったDさんにとって納得のいく結果だといえるのだろうか。何らかの労働能力が求められ、それを適正に評価することが必要な雇用の場で、差別を是正するためとはいえ、「障害者かどうか」という基準が優先され、能力が高いにもかかわらず不採用となったことについて、Dさんをはじめ人々にどう説明するのか。
差別是正を肯定する理由として、障害者がこれまで不利な立場に置かれ続け、障害のない人との間に大きな格差が生じていることや、障害のために労働能力が制限されているため、積極的な措置をとらなければ雇用されることは難しい、といったことが考えられる。
とはいえそれは、労働能力が高いにもかかわらず「障害者でない」という理由で不採用となったDさんにとって、「それなら仕方ないですね」と思える理由なのだろうか。「自分の方が能力あるのに」「自分は障害者を差別してないのに」と思いはしないだろうか。
これは2016年4月~施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」をもとにした批判で、従来は一定割合の障がい者を雇用する義務を負っていた企業が、今度は募集や採用にあたって障がい者により配慮しないといけない義務まで課されたのです。努力義務なのか?義務なのか?イマイチよく分からないが、ここまでやられると、1つ言えるのは企業がこれを遵守すれば、障がい者は今まで以上に雇用される確率が上がるかもしれないということ。裏を返せば、企業にとっては望ましい採用活動ができづらくなるということ。そして、今まで以上に健常者の雇用の隙が狭くなるということです。つまり、健常者も障がい者も分け隔てなく、企業に対して同様の差別禁止を課したならば、まだ納得できないわけではないが、なぜ障がい者だけ?となる。上記の記事の筆者もそんな感じなんじゃないだろうか?障がい者の方が健常者と比べて部分的に、能力的に劣った存在であると仮定すると、その劣った存在を優れた存在よりも優遇している。それは障がい者にとっては良いかもしれないが、雇う側の企業やそれによって割を食らう健常者にとっては、とうてい納得いくものではないでしょう。そういうところを書いたのが上記の記事になると思います。企業が人を雇うときには、応募してきてくれた人の中で、上位だと思う人、特に優れた人を雇いたいと思うはず。例えば、応募者の中で健常者と障がい者が混じり、採用されたのが全員健常者だったら、それはマズイか?いや、まずくないだろう。例えば、コミュニケーション能力に長けた人とそうじゃない人が混じったとしよう。この場合、そこにいるのは全員健常者ではあるが、コミュニケーション能力というハンデを背負った人が採用されないのはよくあることだ。これを世間も、国も問題視しない。では、なぜ障害というハンデを背負った人がこういう仕打ちを受けることを問題視するんだろうか?コミュニケーション能力に乏しい人が採用されないのは無視で、手足が不自由な人が採用されないのが問題と言えるのか?つまり、障害の定義自体も納得いかない面もある。コミュニケーション能力の障害は、手足が不自由なことと同程度に仕事を送る上で不都合を生じさせ、それは企業にとっても採用を見送る理由になる。にもかかわらず、こちらは障害認定はされない。障害として認められるか?否か?という部分も含めて、国が直接支援をするか?どうかという問題も含めて、この2つのケースでは取り扱いが全く違う。つまり、この両者の間には差別が存在するののです。
健常者の中で正社員になれない人や、雇われない人がいまだにたくさんいるはずで、それは障がい者だろうが、健常者だろうが、本来は関係ないはず。企業にとっては、自社に貢献してくれるという見込みがない人材は障害の有無にかかわらず採用しないというスタンスのはずで、別に障害を差別しているわけではないだろう。あくまでも企業が採用すべきなのは役に立つ人間であって、役に立たないと判断された人間は採用されない。これはしょうがないことです。障がい者も一部の健常者も単純に能力が足りないから採用されないのであって、そういう人たちを無理矢理採用にこぎつけようとするのは、いくらなんでも企業にって負担が重すぎるし、やり方としておかしい。企業で働ける能力を持っていない人間は障がい者でも、健常者でも働けない。それが嫌ならば起業という方法もある。それか公務員という道もある。民間ではない自治体の試験種は障害者雇用枠があるし、こちらは民間ではなく、公的機関が自ら作った枠で障がい者を採用しているから、こちらで働く機会を求めても良いはずだ。それでも全員の障がい者が採用されるわけではないが、それは健常者も同じなのです。結局、彼らにも生きる権利はあるはずなので、問題は障がい者も健常者も関係なく生きられるセーフティネットだろう。それがあればとりあえず彼らの生存は保障されるのだから、後は働きたいのであれば、国が強制力を働かせるのではなく、強制力を伴わない方法でなんとかするのが筋ではないのか?企業に国が強制力を働かせるということは、そういったことをしないと企業は雇わないということを国が認めているということを意味し、それは企業がそういう人たちを雇いたくないことを国が認めていることになる。障害のある人もない人も分け隔てなく社会で暮らせるようになるという理念自体は良いとしても、それを快く思っていない(手段として適当だと思っていない)企業に対して無理矢理雇用させたところで、何の意味があるんだろうか?自発的にやったわけではなく、権力のある者が無理矢理実現した、障害のある、なしにかかわらずみんなが共生できる社会に何の意味があるんだろうか?上辺だけしか達成されていないじゃないか?心の中では、何でこんなことしないといけないのか?と企業は思っている可能性も高ければ、健常者は何で障がい者だけ?と疑問に思うだろうし、国がやっていることはむしろマイナス、障がい者を四面楚歌に追い込むことじゃないのか?障がい者を就業させるための画策はむしろ障がい者を社会から孤立させることにつながるのではないか?
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