子供を産まない割合が激増!産みたくない理由は子供が可哀想だから?
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最終更新日:2016/08/09
日本の世の中に蔓延る社会問題
子供を産まない選択をしている夫婦の割合が増えていると言います。子供を産まないと社会が困るという見方もあるし、その点からも批判はあるが、子供が増えないと成立しない社会であることは確かだが、だからといって子供を産む、産まないの自由はあるのに、その自由を覆す発言の何処に正当性があるのか?と思ってしまう。いろいろな自由が世の中にはあるはずで、それらの中でみんな自由を行使して生きていると思うのだが。じゃあ、別の自由も同じように否定して良いのか?というと、拒む人が絶対に出てくるはずで、結局矛盾した行動をとらざるを得なくなる。女優の山口智子さんは結婚しているが、子供はいないし、今後も産むつもりはないという宣言が話題になったみたいですが、気付いたら彼女はもう50歳を越えているんですよね。そっちの方が驚きでした。改めて時が経つのは早いものだと実感します。子供を望まない、産まない夫婦の割合がどんどん増えているという社会には、必ず理由があるはずです。それを調べていくことが必要でしょう。
子供を欲しがらない夫婦、または未婚者の割合はどれくらいか?
実は「少子化 20-30歳の6割が子供いらない」の記事では、驚きの数字が出ていました。それが以下で引用した部分です。
内閣府は5日、男女共同参画に関する世論調査の結果を発表した。それによると、結婚しても必ずしも子どもを持つ必要はないと考える人は、2年前の前回調査に比べ6.0ポイント増の42.8%となり、1992年の調査開始以来最高となった。持つ必要があるとする人は同6.5ポイント減の52.9%だった。少子化の背景に、国民の家庭に対する意識変化があることを示した結果と言え、内閣府の担当者は「生き方の多様化が進んでいる」としている。
調査は、10月1日から18日にかけて、全国の成人男女5000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は64.8%だった。
子どもを持つ必要はないとした人は、男性が38.7%、女性が46.4%だった。年齢別では、20歳代が63.0%、30歳代が59.0%と高く、若い世代ほど子どもを持つことにこだわらない傾向が浮き彫りになった。
20代の子供をいらないと思っている割合が63%、30代が59%となっています。全体が43%くらいだから、40代、50代になると、その数値はさらに下がるのでしょう。しかしだ、ここで注目したいのは20代から30代にかけて大してパーセンテージが下がっていないことです。63から59ですから。この20代、30代っていうのは、子供を産むチャンスが特に高い人たちですよね。40代を越えると、いろいろな問題が出てきて産みづらくなるというのがありますから。そうなると、40代以上がいくら子供を産みたくないと思っている夫婦や未婚者の割合が低くても、彼らの中で実際に子供を産める人の割合もそこまで高くないとすれば、事実上、20代、30代の人たちの数値の高さがより浮き彫りになるという結果になります。20代から30代になるにつれて考え方が変わるのか?と思いきや、ほとんど変わらないという結果ですね。どうしてこういう結果になるか?というと、理由はいろいろとありますよ。収入が低いので子供を産み育てる余裕がないとか、共働きをするパターンがそうかもしれないです。あとは、女性が専業主婦希望の方が多いため、その場合には共働きは不可になり、余計に子供を産み育てていく金銭的余裕がないからです。こういった理由は当然とも言える子供を産まない心理になると思いますね。
子供を産まない、産みたくない心理や理由は子供が可哀想だから?
また、「夫の「子供がほしくない理由」1位」の記事では夫婦のうち男性目線の子供を欲しがらない理由が掲載されていますが、そこにある1つの注目の理由があります。
結婚しても、様々な事情で「子供を作らない」とする夫婦は多く、R25が20~40代の子供がいない既婚男性747人に聞いたところ、「将来子供がほしいと思わない」と答えた人は、45.9%にあたる343人いた。ではその理由は何なのだろうか。343人のなかから200人に「子供がほしいと思わない理由」について調査してみた。
●子供がほしいと思わない理由TOP5
(10項目から1~2位を選択してもらい、1位=2pt、2位=1ptとして集計。協力/アイリサーチ)1位 お金がないから 132pt
2位 夫婦2人の暮らしを楽しみたいから 67pt
3位 子供がいないほうが自由で気楽だから 62pt
4位 子育ては大変そうだから 50pt
5位 こんな時代に生まれる子供がかわいそうだから 46pt
この5位まで書かれている理由の中で、昔ならまずありえなかった理由があると思うんですよ。それが5位です。こんな時代に生まれてくる子供が可哀想だ。非常に納得する理由です。子供が可哀想だからという心理は、子供を産みたいか?産みたくないか?はともかくとして、少なくとも夫婦本位ではなく、子供目線に立って、子供を産むことの是非を考えるという思考ができている点が非常に素晴らしいと思います。たいていの夫婦は、子供を産めば、これからの社会の荒波の中で生きていかないといけない、その子供が味わうその苦労なんて想像しないでしょう。今の日本社会がどれだけ人間にとって苦痛を与えるか?苦労するか?大変か?それは自分自身も感じているかもしれないが、相当だと思いますよ。私自身も日本で生きていくの辛いですから。親が何もかも全面的にサポートしていくような覚悟ができているならばまだしも、そんな親はまずいないですよね。つまり、子供が働くのが辛いからニートでいたい!と言って、一生養ってくれる親なんてほとんどいないわけですよ。でも、働くのが辛いっていうのは間違いなくそのとおりだと思いますよ。働くのが辛いからニートでいたいという気持ちが生まれてもしょうがない社会だと思います。つまり、その子供が言っていることを否定するとしたら、子供を産んだ親の努めとしては、非常に理不尽にも感じるわけですよね。働くのがある程度辛いのは、親だって理解しているはず。そして、子供が働けばその辛さを感じるのも認識しているはず。そして、実際に子供が働くのは辛いと言ってきた。ニートになりたいと言ってきた。つまり、当然に予想できるような結果が出現したに過ぎないわけですよね。実際、この5位にランクインしている「こんな時代に生まれる子供がかわいそうだから」というのは、そういう事態に遭遇した場合、親ができることはないわけだ。一生養うなんて無理だし、生まれた子供をお腹に還すこともできない。そういう未来の想像力を働かせるだけの優れた思考力を持った人間が、この5位のような理由で子供を産まない。逆にいうと、5位のような子供を産まない心理を持っている人は、こんな時代に子供を生んだ親は、子供が辛い思いをしないように、身を捧げる覚悟で生きるべきだ。一生子供をサポートすべきだ。という意見のという裏返しにもなりますよね。
子供は社会を支えるための道具ではないはず
結構調べてみると、この「子供が可哀想だから」という理由で子供を産みたくないという夫婦や女性の割合はそれなりに高いみたいです。検索すると、そういう悩み相談がかなり見つかります。子供を産む選択もそうだが、産まない選択も大きなものになるでしょう。実際、子供を産まない選択をした夫婦や女性は後悔しているのか?というと、しているケースもあるかもしれないですね。先ほど挙げたように山口智子さんは子供を産まない、産みたくない気持ちに後悔していないようですが、岡本夏生さんは逆に子供を産まない人生を歩んできて後悔しているみたいなことを以前見たことがあります。子供に対する不満もあるでしょうから、子供を産んで後悔している例もあると思うんですよ。結局、どっちを選んでも上手くいかないのが人生だということでしょかね。少なくとも子供は社会を作るためのツールではないので、子供が増えないと少子化で社会が成り立たないから、子供を産むべきだ!子供を産まない夫婦は、女性は非国民だ!みたいな言い方は、それこそ社会が成り立てば、その生まれた子供がどうなろうと知ったこっちゃないという発言にも聞こえますから、腑に落ちないです。実際、生まれた子供は何らかの形で苦労する可能性が高い社会ですから、自殺者数が多かったり、自殺していなくても自殺を考える人の割合も相当高い社会ですから、どれだけ日本が生き辛くて、病的な社会か?生きるのが大変、他人に厳しい国か?というのは、実感している人多いと思うんですよね。それを実感している人ほど、子供を産まないという理由で、生まれてくる子供が可哀想だから。こんな国で、こんな社会で生まれた子供のことを考えると、やはり産む気になれないというのは、社会の圧力から、多数派からは否定されるかもしれませんが、極めて合理的な選択だと思います。子供を産まない選択をすると老後はどうるのか?というけど、子供がいないと老後が上手くいかないわけではないので、それはそんなに心配の種ではないと思うんですよね。数十年前の日本ではありえないほどに子供を産まない選択をする夫婦の割合は増えましたし、子供を産みたくない、欲しがらない未婚者の割合も増えてきました。ある意味、人間の考え方がこの間に凄い変わったんだなと実感しますし、今後日本国の、日本社会のあり方もどんどん変わっていく、変わっていかないと、成り立たない世の中になってきているんだなと思います。子供を産まない、産みたいどちらにしても後悔しない人生を歩んで欲しいです。そして、産む場合には生まれてくる子供のことを考えて生きてほしいと思います。
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