年金の保険料を払わないで生活保護の受給が間違ってない理由
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日本の世の中に蔓延る社会問題
年金保険料を払っていないのに、生活保護は受けられるのか?よくこういった不満が飛び出してきます。こういった不満はどうしてもある程度噴出するものですが、冷静に考えるとおかしいのでは?と気がつくと思うのです。結論から言ってしまうと、年金保険料を払っていない人が生活保護を受けても構いません。これは制度としてもそうだし、理屈から言ってもそうです。そもそも生活保護と年金保険料は全く別個の制度なので、この2つが密接に関連することは本当はありえないのです。しかし、納得しない国民が多いということなのでしょう。変な話ですよね。じゃあ、定額給付金とかはどうなのよ?という話ですよ。年金保険料を払っていないのに、生活保護を受けるのはおかしいと思っている家庭というのは、恐らく年金保険料を払っていれば、年金を受け取れたから、老後生活保護に頼らなくて良かっただろ?ということだと思います。でも、それを言ってしまったら、もはや定額給付金なんて、必要のない人すら貰っている。年金保険料を払っていれば、仮に生活保護を老後受けなくて済んだかもしれないが、現状生活保護の必要性が生じている人はともかく、現状何かしらの給付を受ける必要すらない人もたくさん貰っていたのが定額給付金で、これに関して必要ない人は辞退しろ!なんて言ってくる人はいませんでした。
自分に関係あるか?ないか?で主張を変える人たち
それは簡単な話で、自分が貰えるものは誰も文句言わないのです。でも、自分はもらえなくて一部が貰っているものには、どうしても妬みとかもあるのかもしれないが、文句が行く。好きなように使わせたくないとか、どうにかして妨害したくなる気持ちがあるのではないでしょうか?実際、東日本大震災のときに、いろいろな地域で物資が足りなくなりました。コンビニかやスーパーから食料品が消えたりしましたね。そのときにみんなに行き渡るように、買占めはしないで1人1個ずつにしようよ!みたいな呼びかけがあった。しかし、それを言うならばね、じゃあお金に困っている人が世の中にはたくさんいるんだから、生活に現状困っていない人は、彼らのためにお金を分け与えようよ!なんてことを言う人は全くいない。スーパーやコンビニの食料品は誰かが多く買ってしまうと、それだけ手に入らない人が出てきます。それと同じなんですよね。お金も誰かが多く持っていれば、相対的に貧乏になる人が出てくる関係性は一緒です。でも、前者はみんなが呼びかけて買占めをやめさせようとしたのに対して、後者は誰も呼びかけない。その理由は簡単です。先ほど同じです。スーパーやコンビニで商品を買い占める人間がいると、自分も買えなくなって困るから。一方、ホームレスの人とかネットカフェ難民の人とかの場合は、自分たちと無縁の人たちだし、彼らを救わなくても、自分にデメリットはない。少なくとも一定水準以上の生活ができている人にとって、彼らを放置しても問題ないわけだから、世の中全体として声があがらないのです。
年金保険料を支払っていない人も生活保護を貰って良い理由
これは説明するまでもないと思っているが、一応説明したい。年金と言うのは、保険料を一定年数支払った人が給付を受けられる制度で、保険料を支払った対価に対して年金を貰える。そういう仕組みです。つまり、保険料を支払っていなければ貰えないわけです。年金を貰う、貰えないの基準は保険料を支払ったか?否か?になります。一方、生活保護はどうか?というと、日本国民であるということ。そして、職員の審査において受給資格を満たしていると認められたものが受給できます。年金は保険料を支払った人のみが貰えて、支払っていない人は貰えません。これは公平です。そして、生活保護に関しても日本国民という点は全員満たしているとして、職員によるミーンズテストなど、受給資格の有無で支給されるか?どうかが決まる。つまり、生活が困窮していれば貰えるし、していなければもらえない。こちらも公平ですね。さて、年金保険料を払っていない人がなぜ生活保護を受けるのがダメなのでしょうか?保険料は年金を貰うための対価であって、生活保護を受けるための対価ではないので、どう考えても保険料を払っていない人が生活保護を受けるのはダメだという理屈は通らないのです。
そして、先ほど言ったようにこの主張をする人の真意は、保険料をちゃんと払っていたならば、年金を貰えて生活保護を受けずに済んだだろう!というものかもしれないです。保険料をちゃんと現役時代に払えたのか?どうかも分からないが、仮に払えたとしよう。すると、将来生活保護に頼らなくて良いように、自助をやっておけば良かったじゃん!ということも一応成り立つと思います。しかし、変な話なんですよ。生活保護は税金から出ていますね。ということは、言い換えれば、保険料を払っておけば年金がもらえたのだから、将来税金に頼らなくて良かったジャン!となります。これを要約すると、税金に頼らないで自助によって生活をすべきだ!となり、生活保護に将来頼るのがダメならあ、将来税金を蝕む可能性があるような行為もみんなすべきじゃない!となりますよね。例えば、ビールやタバコをやっている人は、健康への影響が懸念されて、将来医療費が増大する可能性があります。それは国民の税金を蝕む状態と変わらない。挙げたらキリがないんだけど、要するに将来、我々の税金を使ってしまうかもしれない行為は全て慎むべきだ!生活保護を受給しないで済むために(将来国民の税金を使わないで済むように)、若い頃から対策をしておけ!(保険料を払っておけ)というならば、当然こういった将来医療費を増大させないために、若い頃からビールやタバコは利用するな!ということでしょう。将来、生活保護に頼らないで済むために、車は買うな!家を買うな!贅沢はするな!リスクのある事業は起こすな!将来、お金に困るかもしれないリスクを背負い込むような行為は当然慎むべきとなりますね。彼らはこれが正しいと言っているということになります。
年金保険料を支払うのは国民の義務じゃないのか?
建前上は年金保険料を支払うのは国民の義務になっています。それはその通りかもしれないです。だから、年金保険料と別の例を対比させるのは不適切では?と思うかもしれませんが、仮にそれが不適切だったとしても、結局生活保護を受けてはけない理由は導き出せないのです。それは何故か?これも理屈の問題ですぐに分かってもらえると思います。それは年金保険料を支払うのが、仮に国民の義務だったとしても、そこからできる主張は、年金の保険料を払え!というものだけなのです。つまり、年金保険料を支払うのは1つの義務ですが、生活保護を受けるのはまた別個の権利になります。年金保険料を支払っていない人は、義務を履行していない。その人に言えるのはその義務を履行しろ!ということのみであり、別個の権利である生活保護を受けるな!とは言えないのです。だって、水道料金を払っていない人は水道を止められてもしょうがないけど、ガスまで止められたら納得いかないでしょう?水道料金を払っていないから、水道を利用できる権利は持っていないが、ガス料金を払っていれば、ガスは利用できる権利を持っています。つまり、年金保険料を支払っていない人は年金はもらえないが、生活保護の受給資格を持っていれば、生活保護受給できます。いくら年金の保険料を払うのが義務だとしても、そこから導き出せる主張は、その義務をきちんと果たせ!というものだけです。生活保護を受けるな!とは理屈から言って通らない。生活保護の受給資格に年金保険料を支払っているものという記載がない限り、生活保護を受けるのは差し支えないのですから、この状況に納得が行かない人は、その仕組みを変えてもらうしかないです。
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