ワーキングプアをなくすには?ならないためには?非正規や日雇いと大企業でも増え続けるから厳しい?
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日本の世の中に蔓延る社会問題, 現代の日本人の働き方
ワーキングプアは社会問題となっている現象になりますけど、こういった問題は主に非正規や日雇いなどの人で語られることがあります。確かに彼らの中にはワーキングプアとして過ごしている人も多くいると思いますけど、彼らの全員がそういうわけではないのです。一般的にワーキングプアになっている非正規の人や日雇いの人は安定していない暮らしをしているというイメージかもしれませんけど、世の中には大企業に勤めながらワーキングプアになっている人というのも存在しています。そういった人たちが数年前と比べて増えてきているというニュースが「大企業で働いても貧困 年収200万以下 3年で2割増/非正規雇用の急増で」に載っています。ワーキングプアは増え続けているけれど、その中には大企業で働いている人もいて、その人たちの数が増えてきているのです。ワーキングプアの推移を見ても特に大企業で働く人のワーキングプアの人数が増えてきているというのが特徴としてあります。どういった企業で働くにしてもワーキングプアになってしまう可能性があるということなのです。
大企業で働くワーキングプアの人たちが増えてきている
資本金10億円以上の大企業で、1年を通じて働いても年収が200万円以下というワーキングプア(働く貧困層)が急増していることが、本紙調査で分かりました。
国税庁「民間給与実態統計調査」によると、資本金10億円以上の企業からの給与所得者で年収200万円以下の人が2012年の116・9万人から、15年の140・6万人へ1・20倍に急増しました。
株式会社だけでなく個人企業やその他の法人を含めたすべての事業所では、同じ期間に年収200万円以下の人は1・03倍でした。全規模の企業に比べて大企業でワーキングプアが急激に増えていました。
背景にあるのは、大企業における非正規雇用労働者の急増です。12年の149・0万人から15年の194・8万人へ1・31倍に増加しています。同じ期間に、すべての事業所での非正規雇用は1・14倍の増加でした。
正規雇用労働者と非正規雇用労働者の賃金格差も、大企業ほど大きくなっています。15年の調査では、すべての事業所の場合、非正規雇用労働者は正規雇用労働者の賃金の35・2%の額を受け取っていました。一方、資本金10億円超の企業では、非正規雇用労働者は正規雇用労働者の27・1%しか受け取っていませんでした。
ここに書かれているように、大企業でも非正規雇用の割合が増えてきており、それがワーキングプアの増加につながっているという見方があります。ワーキングプアは増え続けているが、それはいわゆる非正規雇用や日雇いのみではなくて、大企業で働く人にも同じような状況が存在しているのです。ワーキングプアの推移の中にはこの大企業で働く人たちの分も含まれているということになります。ワーキングプアをなくすためにはどうすれば良いのか?と考えている人もいると思いますが、大企業に入ってもワーキングプアにならない保証はないということです。ワーキングプアにならないためにはどうすれば良いのか?というのは非常に難しい問題になっています。ワーキングプアになるのは大企業でも非正規の人たちとされていますが、問題はそこではないのです。大企業で非正規労働者が増えているということは、中小企業でも同様でしょう。そうなると、世の中全体で非正規雇用が増え続けているということになり、必然的にワーキングも増え続けるということになるでしょう。非正規労働者の割合が増えていく以上は、その中でワーキングプアにならないためにという対策を考えるのはかなり厳しいです。普通に考えたら、今後はさらにワーキングプアの数が増えていくということになりますから。非正規雇用自体がどんどん増えていき、人間が行える仕事が減っていくと予想されている中では、ワーキングプアにならないためには普通に働いていては厳しいということになるのではないか?と思います。
ワーキングプアがどんどん増えていく世の中は必至か?
ワーキングプアが今後どんどん増えていく可能性があるというのは今言ったとおりです。世の中のデータを見る限り、非正規雇用の数が増えてきており、平均年収が長期スパンでは減ってきているという現状では国民の所得は全体として減っていくでしょう。増える人もいますが、減る人の方が多いとなると思われるので、格差が広がるということが言われています。そして、ワーキングプアの推移についてもさらに増えていく可能性があるのではないでしょうか?特に女性が増えそうな予感がします。というのも、男女共に結婚をしたがらない人の割合が増えてきているので、結婚しない、できない女性が増えることになるでしょう。相対的に賃金の低い女性の方がワーキングプアになりやすいことを考えると、結婚をして世帯年収を上げられないということは、それだけワーキングプアにならないための対策がとりづらいということになります。ワーキングプアにならないためは結婚をするというのも1つの手でしたが、それができない人が増えていくとなると、女性にとっても厳しい世の中になっていく可能性があります。ワーキングプアをなくすには国が介入するしかないでしょう。平均の賃金や非正規雇用の割合は今後税制かされる見込みはないですから。
そうなると、ワーキングプアにならないためには国が介入して国民の賃金を上げるしかない。1つはベーシックインカムになります。強制的に収入が上がります。年間で100万円近く上がれば、ワーキングプアになる人はかなり減ると思います。働いてさえいればワーキングプアになる可能性はかなり低いです。ワーキングプアは日雇いなどの不安定な人だけではなくて、普通の大企業で働く非正規の人もそういった状況になりつつあるので、気をつけないといけないことになります。ワーキングプアの数は増え続けていることや国民の年収はどんどん減り続けていること、非正規雇用の割合も少しずつ増えてきていることは、全てが今後さらに加速するとされていることから、今後国が介入せずに国民が安心して暮らせる世の中はないでしょう。国が介入するのは必至ですが、それがいつになるか?の問題です。遅くなればなるほど、暮らしが逼迫して、大変な思いをする人がそれだけ多くなるでしょう。それは今でもすでに一部の人はそうなっていますが、それがどんどん増えていく中で国の対応に注目が集まるでしょう。ワーキングプアは今後他人事ではなくて、多くの人に訪れる可能性があります。ワーキングプアにならないためには?というのは多くが考えないといけませんが、確率的には多くが遭遇可能性があるので、やはり国がなんとかしないといけない部分は大きいでしょう。本当は今からすでに手を打っておいてもらわないと困るんですけどね。
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