縁もゆかりもない地元以外の市役所、県庁が不利にならない理由
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最終更新日:2016/04/01
公務員という働き方
公務員試験では、地方上級や市役所試験において、いろいろな自治体を受けると思います。多くの方は愛着があって、そこで働きたいのか?地元を受けることが多いです。自分が長く過ごした市や県ですね。ただ、逆に縁もゆかりもない、住んだこともない地元以外を受けるとどうなるのか?不利になるのか?を気にしている人もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは言い切れないでしょう。というか、地元だから優遇する意味も分からないですからね。地元出身の人を優遇し、地元出身じゃない人を不利にするとしたら理由は何なんでしょうか?公務員はどの自治体で働くにしろ、ちゃんと仕事をしてくれるか?そのための適性や能力があるか?の方が重要です。どこで働くか?というのは、正直二の次のような気がします。だから、普通に考えたら地元出身か?どうかはあまり関係ない気がしますね。
地元以外の自治体を受けると不利になるという都市伝説
実際、不利にされているのか?は知りません。というか、分かりません。誰も教えてくれませんから。面接官に聞くしかないでしょうけど、彼らも正直には教えてくれないでしょう。だから、分からないんですよね。先ほども言ったように、どこで働くか?ってそんなに重要ですか?働く場所が変わると公務員としての能力に変化があるんですか?例えば、横浜市出身の人が横浜市で働き始めて、一応問題なく勤務しています。実際はありえないが、例えばさいたま市に移動になりました。この人がさいたま市で働くようになったら、仕事ができなくなるんですかね?普通はそんなに変わらないと思うんですよね。横浜市とさいたま市はそこで行われている仕事は厳密に言えば違います。ただ、違うというのは、どの自治体と比較しても一緒です。つまり、地元じゃないさいたま市の方が結果的に合っているという可能性だってあるわけですよね。地元ではあるが、横浜市で進められている政策は、ある公務員にとって合わない。上手く遂行できないということもありうる。だから、どこで働くか?は全く重要じゃないわけじゃないが、それってほとんど実際に働いて見ないと分からないことだし、地元出身か?そうじゃないか?で決まることじゃないということです。
働く場所がある公務員にとって合っているか?否かは自治体ではなく、むしろ部署でしょう。本人にとってもやりたい仕事ややりたくない仕事があるのでしょう。また部署の仕事によっては向いている、向いていないというのもあります。そうなれば公務員の部署なんて、どこもそんなに変わらない。地方公務員であれば、だいたい共通の部署は多いし、そこで行われていることも似ている部分は多い。そう考えると、どこで働いても変わらない。とまで言って良いか?は分からないが、それは少なくとも地元で働くか?否か?とは関係ないということです。だから、地元出身の人を有利に扱う面接官がいれば、是非聞いてみたいのだが、一体何を理由に有利にしたのか?と。有利に扱う意味は何なのか?地元出身の人を多く採用するメリットは何なのか?ということです。
地元出身じゃないと特別な質問がされるかもしれない
ただ、その地域出身じゃない人が面接を受けにくると、ある質問が飛んでくる可能性があります。それは「どうして地元を受けなかったの?」という質問です。これに関しては「何で地元を受けないといけないんですか?」と逆に質問してやりたいくらいだが、そんなことはできない。ただ、こういう質問が飛んできても慌てることはない。というか、この質問はそもそも文字通り受け取ってはいけないのです。あなたはこの質問にどう答えますか?「地元を受けなかった理由」を答えてはいけないのです。地元を受けなかった理由を聞かれてはいるが、地元を受けなかった理由を答えてはいけないのです。じゃあ、どういう風に答えていけば良いのか?というと、これは志望動機を聞いているに等しいのです。分かりやすく言うと、あなたが横浜市出身で、さいたま市の面接を受けたとします。そして、面接官から「どうして地元(横浜市)を受けなかったの?」と聞かれて、「横浜市は〇〇なので受けませんでした」はダメということです。ここで大切なのは「さいたま市が〇〇だったので、地元の横浜市ではなく、さいたま市」を受けました。とするのが理想です。
聞かれているのは地元じゃない自治体への志望動機
これってちゃんと質問に答えていますよね。横浜市を受けなかった理由というのは、さいたま市をあえて受けた理由を話せば、ちゃんと理由になっていますから。おまけに横浜市を受けなかった理由をそのまま話すと、横浜市のダメなところ、嫌なところを話すことになるので、転職の面接でよくある「何で前職を辞めたんですか?」という質問に「上司と合わなくて・・・」、「人間関係でつまずいで・・・」、「仕事にやりがいが感じられなくて・・・」といった、ネガティブな回答にしかならない状況と同じなのです。基本的に、面接官は当然ネガティブなことは聞きたくないし、他の自治体の悪口みたいなのは聞きたくないでしょう。だからこそ、横浜市をdisるような回答は望ましくないのです。でも、さいたま市を受ける理由があるから、横浜市を受けなかったというのは、横浜市を受けなかった理由としても機能するとともに、さいたま市を受ける理由にもなっています。つまり、志望動機ですよねこれは。横浜市にマイナスな部分があるから、横浜市を受けなかったのではなく、さいたま市に自分にとってプラスの部分があるからこそ、横浜市は受けないでさいたま市を受けた。こっちの方が明らかに前向きですし、面接官の印象も良いです。消極的な理由ではなく、こっちの方がさいたま市を受ける理由がかなり積極的なので、志望動機としてもかなり印象が良いのではないか?と思うのです。実際、こういう質問は飛んでくる可能性はありますが、これは地元出身じゃない人に対して、どうして地元を受けないの?というストレートに捉えるべき質問ではなく、どうしてうちを受けたの?という志望動機として捉えると、全然不利な質問ではないことに気付くと思います。だって、志望動機ならば地元出身の人も当然聞かれるでしょうからね。そういう感じで、地元じゃない県庁、市役所などを受けていくと良いのではないでしょうか?地元じゃない自治体をどうしても受けたいと思っているならば、怖がらずに、不利になると思わずに、地元を受けなかった理由を説明するのではなく、その地元じゃない自治体を何で受けようと思ったのか?積極的な理由をしっかりと構築していけば大丈夫ではないでしょうか?
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