裁判所職員の採用漏れの人数は?最終合格の順位でリスクが変わる
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公務員という働き方
裁判所職員の採用試験は、筆記試験、面接試験ともに非常に難易度が高く、突破するのが難しいと言われている試験です。この裁判所職員は以前は裁判所事務官Ⅰ種、Ⅱ種といった形で行われていましたが、今は裁判所職員の大卒、院卒などの区分で行われています。さて、皆さんが気になるのはこの裁判所職員に最終合格できるか?という点もそうですが、最終合格しても採用漏れというリスクが常に存在しています。この採用漏れのリスクは、はっきり言ってどの公務員試験でも逃れられないリスクです。最終合格という言葉が凄い勘違いを生むんですよね。あくまでも内定=採用なんだけど、最終合格=採用だと思っている方もいるみたいですが、全く違います。最終合格は採用可能性は高いと言うことを示したものであり、内定とは別個で、必ず採用するというわけではないのです。この点が民間企業の就職活動では使われない概念のため、非常にややこしいのです。だから、私は最終合格って、ぬか喜びを発生させるようなことをする必要あるのか?とも思えてきます。
裁判所職員の採用試験では採用漏れはあるのか?
すでに示したように、公務員試験において採用漏れを確実に避ける術はなかなかないです。裁判所職員の場合も同様です。官庁訪問とかがないので、最終合格をすれば、国家一般職や国家総合職みたいに大量に採用漏れが出るとは思えませんが、一切出ないといのはありえないでしょう。採用漏れが何で起きるか?というと、裁判所職員の採用予定者数よりも多く合格者を出すからです。100人採用を予定しているが、100人合格させて、そのうち1人でも蹴られたら困るので、少し余裕を持たせて多く合格させておこうと思って、20人くらい多く合格させたが、実際に合格者のうち蹴ったのは10人だった。となると、この20-10の10人程度は採用漏れになる可能性があるということです。確実に蹴る人数が事前に予想できないので、どうしても採用漏れは起きてしまうのです。ちなみに2011年のデータによると、最終合格者480人のうち、採用漏れが80人ほどいるらしいです。
これを見ると、かなり採用漏れが多い印象を受けます。6人に1人が採用漏れですよね?さすがに最終合格者の人数を多く出しすぎじゃね?と思えますが。蹴られる人数の予想を見誤るとこういうことになるということです。今はもっと少ないかもしれませんが、でも確実に裁判所職員を蹴る人数を予想できない以上は、こういう大量に採用漏れが出るってこともありえるわけです。だから、それは覚悟しておかないといけないとなります。どちらかというと、国家公務員の方が全体的に採用漏れは多い印象です。地方上級の市役所、県庁とかになると、最終合格者はほぼ採用されるといったことが、その自治体のホームページに書いてあることもあります。だから、そういったところは最終合格さえしてしまえば、採用漏れを心配しないといけないケースはほぼないと思いますが、国家公務員は割と採用漏れが多く出る印象なのです。だから、裁判所職員を初めとして、国家公務員の採用試験を受験するときには、そういったところまでちゃんと考えておきましょう。
最終合格者の順位によって採用漏れのリスクが決まる
自分が採用漏れに遭うリスクは、最終合格の順位でだいたい分かるはずです。最終合格をすれば、順位が多分分かりますよね。そして、ホームページに最終合格者の人数が出ると思うので、自分の順位が上の方か?下のほうか?というのは分かると思います。基本的に公務員試験は、どの試験種でも最終合格者の順位の通りに内定者が決まっていきやすいので、最終合格の順位がかなり上であれば、実際問題として採用漏れのリスクは少ないと見て良いと思います。裁判所職員の採用試験では、順位が上の人は最終合格から数日後に内定を出している例もあるみたいです。それは順位が上の方の人は、確実に必要な人数の中に入るので、蹴られる人数とかを考える間もなく、絶対に採用される位置にいるわけです。でも、例えば2011年の場合だと、結果400人が採用されたが、その400位前後の受験生たちは、最後の最後のまでどれくらい内定を出すべきか?採用する側もかなり迷っている位置にいる人たちであり、内定が出たとしても、かなり時期的には遅いはずです。ある程度遅くしたほうが、その間に先に裁判所職員の内定を出した人が内定辞退をしてくる可能性もありますから、それを受けた後で、その人数や割合に応じて、今後内定を新たに出していく人たちの人数を決めやすくなりますから。どうしても結果を報告するのが遅くなってしまうのです。
そうなると、実際に2011年の場合では350位くらいから順位が下の人は、事実上の補欠合格に等しいと思います。つまり、これより順位が上の人は問答無用で採用される可能性が高いが、コレより順位が下の人は、これより順位が上の人の内定辞退の率や数によって合格になるか?ならないか?が決まるので、自分の匙加減ではどうにもできない。他の内定者の匙加減によって、自分の運命が決まってしまうということになります。だから、最終合格をして、順位を見てかなり上の方であれば、採用漏れの心配はしなくて良い気がするのです。でも、順位が下の方とか、ギリギリの場合には、これは採用漏れの可能性がかなり高いという認識でいた方が良いかもしれません。採用漏れっていうのは、かなりショックだと思いますが、最終合格=内定ではないということを知っておくべきでしょうし、最終合格の中でも順位によって優劣があるので、補欠合格に近い人はそこで喜んではいけないということです。順位が低い人たちは、最終合格はしたが、不合格に近いような人たちであったわけですから、それだけ採用漏れのリスクが高くてもしょうがないのかもしれないのです。裁判所職員は最終合格をしても気を抜かないでいましょう。採用漏れの率や人数というのは、何とも予想が難しいですから、確実にどれくらいが当てはまりそうなのか?というのは、何ともいえません。
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