投票義務化のメリット、デメリットと日本で投票義務制が実現しない理由は?
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選挙に行く人と行かない人が二極化しているのが現代の日本です。選挙に行かない理由はだいたい想像がつきます。どうして選挙に行かないのか?面倒くさい、入れたい候補者や政党がない、自分の1票じゃどうせ変わらない、着ていく服がない。こういった理由になるでしょうか?私は選挙に行くときもあれば行かないときもあります。行くときというのは、行く理由があるときですね。つまり、マニフェストとかを見て投票しても良いと思える政党などがあった場合には選挙に行きますが、それがないときには行かないです。基本的に無党派層なので、そのときによって入れる政党などは変わる可能性があるのです。選挙の投票率は衆議院も参議院も50%台であり、かなり低いのかな?昔と比べたら低いが、アメリカの大統領選挙とかと比べると、まだ全然高いですね。こういう流れの中でだいたい生まれるのが投票を義務化したらどうなんだ?という意見です。投票を義務化したら、確かに投票率は間違いなく上がるし、ブラジル、オーストラリアとかは投票が義務になっているはずで、そういう国は世界に結構あると思う。なぜ日本もやらないのか?そういう疑問もあるかもしれませんが、そこにはある事情があると思います。
日本が義務投票制を敷かない理由とは?
いろいろな理由が考えられますが、仮にやろうと思えば選挙制度を義務化できるとして、それでも日本政府がやらない理由はコレしかないでしょう。若者の投票率が上昇してしまうのが困るということです。コレはどういうことでしょうか?現状の義務化されていない選挙では、高齢者の投票率は8割とか、若者の投票率は3割とかじゃないですか?この傾向って、別に今に始まったことじゃないと思うんです。何十年も昔からこういう傾向はずっと続いていました。それが現代にも踏襲されている状態です。さて、ここで質問です。あなたが今年大学入試センター試験を受けるとします。そのためにこれから勉強をします。そのときにあなたが受けるセンター試験の傾向が去年と同じままの方が良いか?がらりと変わるほうが良いか?どちらでしょうか?大半の人間は去年のままの方が良いと答えるのではないでしょうか?別に去年のままでも、がらりと変わっても、受験生間で有利、不利はありませんが、でも対策をしやすいという意味では去年のまま、今年も傾向が特に変わらないで続いてほしいと思うのではないでしょうか?実は選挙にも同じことが言えます。
つまり、簡単なことです。今まで高齢者の投票率は高い、若者の投票率は低いという傾向がもう戦後ずーっと続いてきたと思います。選挙をと義務化したら、間違いなく若者の投票率が上がってしまいますよね?それは何を意味するか?先ほどのセンター試験と同じ状況が生まれるのです。傾向が変わってしまうということです。今まではずーっと高齢者の投票率が高い、若者の投票率が低いという傾向のもとに、各政党は、候補者は選挙対策を立ててきました。つまり、過去の選挙結果と各政党や候補者の対策の仕方というのが、1つの過去問のような感じで参考にできたりしたわけです。そして、過去に成功例があれば、それを真似すれば良いわけで、また自分が再選できる可能性が高まると思えたり、政党としてもより多くの議員を国会に送ることができると考えるでしょう。しかし、若者の投票率がぐーんと上がってしまっては、今までは高齢者中心の選挙戦を展開すれば良かったのが、若者のある程度考慮しないといけなくなってくるかもしれない。しかし、若者を対象に選挙戦なんかやったことないから、どうやれば良いのか?分からないわけですね。その若者を対象に選挙戦をやったことないというのは、どの政党も同じなわけですよ。だから、先ほどと一緒でそこに有利、不利はないはず。でも、さっき言ったように、いくら受験生間に有利、不利が無いと言っても、やっぱり傾向は変わらないほうが、去年と同じままの方が良いと思う受験生が多いように、候補者や政党も選挙戦をやりやすいのは、やっぱり今まで通りの傾向が続いてくれたときではないでしょうか?これが日本が義務投票制を導入しない理由であり、かつ若者が選挙に行っても、政治家は若者を優遇する政策を掲げない可能性が高い理由になるのです。若者の投票率が上がれば、政治家も若者のことは無視できないというが、そもそも政治家はなんとかして若者の投票率を押さえつけようとする可能性もあるわけですから。
ネット投票が実現しない理由も若者の投票率が関係している?
携帯電話やスマートフォンから選挙の投票ができないのは不便だ!という声もよくあがっていますが、何で導入されないのか?それは本人が投票している保証がないから。と言ったことも言われていますが、それは今の選挙も同じです。ハガキの持ち主=投票者として身分証明書などはいらないわけですから。だから、本来の投票権利者じゃない人が投票しても、今だってバレないわけですよ。だから、そこは問題じゃない。あとは買収がしやすくなるといったことも言われています。投票と引き換えにお金を渡す行為とかね。これも別に問題だとは思わないですけどね。しかし、何よりも大きいのは、ネット投票を導入すると、これも先ほどと同じで若者の投票率が間違いなく上がるだろうと予想されており、それによってネット投票は導入されていない可能性もあります。テクノロジー的にはやろうと思えばできることなのに、何でネット投票をやらないのか?その理由は若者の投票率が上がり、選挙戦を戦ううえでの過去の傾向が通用しなくなることを避けるため。というのが大きいように思います。
選挙の義務投票制を導入することのメリット、デメリットは?
選挙において義務投票制を導入しない理由は、すでに述べたとおりですが、仮に日本の選挙の投票を義務化したらどうなるのか?千個世を義務化した場合のメリット、デメリットはどうなっているのか?について考えてみましょう。メリットってあるんですかね?強いて言えば投票率が上がること?ただ、投票率が上がることがメリットか?どうかは相対的です。それで喜ぶ人もいれば、むしろ投票率が上がることで不利になる政党や候補者もいるから、確実にはメリットとはいえません。相対的にメリットになる人もいるということです。そして、デメリットは、投票したくない権利が損なわれるということでしょうか。投票しない理由はそれぞれですが、憲法に明記されている参政権が「投票する権利」を内包しているとすると、投票は権利なわけだから、行使しなくても良い。つまり、投票しない権利もあると解されることになりますが、それが失われてしまうと。誰も入れたくない。どの政党も嫌いだ!という場合でも選挙に行かないといけない。無効票でも投票すれば良いというのであれば、無効票がかなり増えるでしょうね。投票しない自由が失われるというのが、選挙の投票を義務化した場合のメリットとデメリットになると思います。憲法の問題もあって、恐らくこの国では無理だと思いますよ。投票義務制はメリット、デメリットの問題だけではなく、憲法の問題もあるので、憲法を改正しないと厳しいかと思います。社会権の中に参政権が含まれていて、これが権利とあると解されている場合、義務にしたところで投票できなくなるわけではないので、権利性が失われるというわけではないだろうが、権利の性格ではなくなってきますよね。まあ、難しいところですけど、すでに挙げた理由から、私はこの国では選挙での投票が義務になることはありえないと思っています。
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