慶應義塾大学の入試科目が2科目だから偏差値が高く出るという発想は間違い
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慶應義塾大学は文系も理系も小論文を課す学部がいくつかあって、そこでは英語と社会や英語と数学、または英語と理科などの2科目受験が行われています。入試科目に小論文もあるから2科目ではないのだが、予備校の偏差値換算をするときには2科目のみが使用されることになっているのです。こういった状況を受けて、2ちゃんねるとかでは「慶應は入試科目が2科目だから偏差値が高く出る」ということを平気で言っている人たちが結構います。彼らは2科目だから偏差値が高く出やすいと思っているのでしょう。私は慶應出身ではないですから、慶應の肩を持つ必要はないけど、これを言っている人たちはちょっと短絡的だなと思います。慶應義塾大学の入試科目が2科目だから偏差値が高く出やすいというのは、そもそもありえません。ちょっと考えれば分かることだと思うのですが、慶應は確かに2科目が偏差値の材料に使われているので、2科目というのは特徴的だが、それが=偏差値が高く出やすい理由にはならないのです。それについて受験生や卒業生も知っておいてほしいと思います。
慶應義塾大学の2科目受験は偏差値には影響なし
そもそも慶應の2科目によって偏差値が高く出ると主張している人は、なぜ2科目だと偏差値が高く出やすいと言っているのでしょうか?理由はいくつかあると思いますが、2科目なので勉強量が(3科目よりも)少ない(だから、1つの科目に勉強時間を多く使いやすい)というのが1つの根拠みたいですが、これは現実的に妥当しない意見です。なぜならば、慶應の受験生が入試科目として2科目しか勉強していないなんて主張が非現実的だからです。例えば、慶應の文系を受験する人は英語と社会科が偏差値換算に使われる科目です。じゃあ、慶應を受ける受験生は国語を勉強しないのでしょうか?ちなみに、私は慶應のOBではないが、受験生のときには慶應を受験しました。その私は国語も勉強をしていました。それが普通じゃないですか?私は何のために国語を勉強したのか?というと、併願のためです。上智やMARCHも併願していたので、そっちでは国語が必要なので、国語も勉強していましたよ。つまり、慶應の受験生は慶應しか受けないというケース以外では、国語を勉強をするのが普通です。だから、慶應の受験生は2科目しかやっていないというのが、非現実的な主張であり、結局のところは慶應の受験生も3科目勉強する人が大半ですよ。だから、1つの科目の時間を多く使えるから偏差値が高く出やすいは間違いです。
また、忘れてはいけないのが慶應には入試科目で小論文があるってことです。つまり、すでに説明したように慶應の受験生は他の大学を受ける人と同様に、3科目を勉強する人が多いはずです。それに加えて、慶應のためにわざわざ小論文の勉強も必要になります。慶應の受験生は他の大学の受験生よりも勉強しないといけない科目が少ないどころか、小論文の分だけ多いということになります。結局、科目数によって偏差値の傾向が説明できると主張する人は、慶應は他の大学の受験生よりも多くの科目数を勉強しているので、「偏差値が低く出やすい」と主張するのが自然なのです。完全に矛盾しているのです。2科目しかやってないから偏差値が高く出やすいと言うならば、慶應は2科目どころか、3科目プラスαやっているのだから、慶應は偏差値が低く出やすいと結論になりますが、それを主張すると矛盾が出るわけです。だから、彼らの言う入試科目が2つだから慶應の偏差値が高く出やすいという指摘は、私は妥当しないと思います。完全に的外れです。だって、想像ですよね。というのも、科目数が少ないのに、(3科目型の同じ大学学部と比べて)偏差値やセンター利用入試のボーダーが低くなっているケースがちょいちょい見つかるわけですよ。つまり、科目数が少ない方が偏差値が低く出るケースが普通にあるわけで、そういった部分も偏差値と科目数の因果関係にはならないということの根拠になります。青学の経済とか、経営は英語が外部検定試験かなんかのやつで実施されず、事実上の国語と選択科目の2科目なのに、同学部の3科目受験よりも偏差値が低くなっているケースが普通にあるのです。これは一例だが、探せばもっと見つかります。
3科目の方が2科目より偏差値が高く出やすいケースがあることは説明できる!
多くの人は科目数が少ない方が偏差値が高く出るということを言いたいみたいですけど、場合によっては入試科目が3科目の方が偏差値が高く出ることは説明できます。早稲田大学を例にすると、早稲田大学は3科目入試が基本ですが、例えば、偏差値が英語60、国語70、日本史60みたいな人がいたとします。この人は慶應と早稲田ではどっちが高く出るでしょうか?間違いなく3科目の早稲田ですよね。この人は国語が偏差値が特に高いわけですけど、その国語は慶應だと偏差値の換算には使われません。つまり、2科目の慶應よりも3科目の早稲田の方が偏差値が高く出ると言えるのです。この人が英語と日本史しかやっていなかったとして、追加で国語をやったとしたら、2科目のときよりも3科目の偏差値が高くなり、早稲田大学の偏差値は2科目しか勉強していないときよりも3科目勉強した方が高くなるのです。だから、この場合、「早稲田は3科目だから偏差値が高く出る」と言えてしまうのです。慶應義塾大学の方が高く出やすいというのは、それはそういうケースがあるだけに過ぎません。ケースを限定するならば、早稲田の方が、3科目入試の方が偏差値高く出ることが普通にあるということになります。慶應義塾大学は入試科目が2科目だから偏差値が高く出やすいと言われていますけど、それは慶應義塾大学の偏差値が高く出やすい条件に当てはまったときだけです。条件に当てはまったら3科目の方が偏差値が高く出やすいのは一緒です。つまり、慶應義塾大学の偏差値が高く出やすいというのは、ちょっと視野が狭い意見だと思います。2科目が偏差値が高く出るというのは、3科目に比べてってことでしょう?だから、3科目入試も2科目入試に比べて偏差値が高く出やすいケースがあるならば、結局一緒です。慶應義塾大学の偏差値について特別に語る意味はありません。国語の偏差値が低くて、社会科のが高いような受験生は3科目よりも2科目の慶應の方が高く出る。ただ、それだけです。その特定のケースだけを持って、慶應義塾大学の偏差値は高く出やすいと言っている人の意見が理解できません。
慶應義塾大学では国語が出題されないのが大きい?
慶應義塾大学の偏差値が高く出ると主張する人の中には国語がないのが大きいということを言う人もいます。国語は偏差値が上がりづらいってことなんでしょうね。確かに国語はそんなイメージはなくないですが、それは国語の偏差値が上がりづらいということか?どうかは分からないです。国語って、現代文とかはそうですけど、勉強していなくても一定の点数とれちゃうんですよ。だから、そもそも勉強する必要性が低い科目で、かつ勉強してもなかなか伸びないという性質があるんじゃないか?と思います。そうなると、私だったら国語はそこまで勉強しません。つまり、そもそも偏差値が極端に上がるまで勉強しない科目なんですよ。社会科とかはやれば偏差値70とかいくひとは結構いますけど、国語は努力によって学力を上げるというパターンだと、それくらいの数字になる人は少ない。というか、そこまでやらないですよね。だから、国語は偏差値が上がりづらいというよりは、そもそも極端なところまで上がるほどに勉強する人が少ないだけなんですよ。また、すでに話しましたけど、現代文とかはやらなくてもある程度点数とれます、つまり、極端に高い人は少ないかもしれないが、極端に低い人もあまりいないのが国語なのです。社会科とかはやれば伸びやすいけど、やらないと全くとれないでしょう。知識が重要なので、やらなければ全く伸びません。だから、極端にできない人っていうのが一定割合いるはずです。国語は極端にできない人は割合として低いので、平均を比べたらあまり変わらない可能性もあります。国語は極端に高い人もいないが、極端に低い人もいないわけですから、他の科目とあまり変わらない気がします。
また、仮に国語が偏差値を上げづらい存在だったとしても、慶應は基本的に政治経済が選択できないんですよね。社会科では範囲が狭くて最も全範囲を勉強するまでにかかる時間が少ないとされている政治経済がどの学部も選べません。時間のかかる日本史や世界史、または数学のみです。政治経済を選択科目として選べる他の大学と比べたら、ここは慶應が偏差値が上がりづらいと言える要素になります。さらにSFCなんかは英語だけとか、数学だけというケースもあり、社会科が入っていない時点で、相当不利です。英語や数学って国語同様に偏差値が上がりづらい科目で、かつ最も上げやすい社会科が入っていないので、慶應SFCは1科目入試のケースになりますけど、3科目より明らかに偏差値は高くなりづらいです。慶應SFC受ける人も他の大学併願するならば、3科目+小論文やらないといけないので、慶應SFCは偏差値は全く上がりづらいですよ。政治経済が選べないということと英語や数学でしか受験できないというのは慶應の特徴になります。国語を受験しなくて良いことがそもそも偏差値に影響を与えるのか?も疑問ですが、仮に影響を与えるとしても、それを相殺できる要素を持っているのです。慶應義塾大学はそういった科目の特殊性があるのですが、それでも多くの受験生が受けるということを考えると、やっぱり人気の大学なんだなーということを強く認識します。だから、この地位にあるんでしょうけどね。慶應ブランドっていうのはすさまじいですからね。慶應義塾大学の評判は非常に高く、魅力も溢れる大学だと思いますが、慶應義塾大学の入試科目は特殊で、2科目が中心になるというところが変わっているのですが、出る杭は打たれる日本文化の独特の部分ですよ。独特という部分だけで、結局偏差値が上がりやすい理由も大してないのに、こういう濡れ衣みたいなものを着させられるわけですから。見慣れているものはスルーされ、変わった対象だけ叩かれるというのが日本のよくある現象です。慶應以外での2科目入試をやっているところはありますが、そこも同じような理由で、別に偏差値が上がりやすい理由はそんなにないということです。
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