ベーシックインカムの月額金額は月いくら?勤労意欲やインフレの問題は起きない?
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最終更新日:2018/01/10
その他の話題, 日本の世の中に蔓延る社会問題
ベーシックインカムの議論ではどうしても金額をどうするのか?という問題があります。日本においてはどれくらいの金額を配るのが良いのか?については人によって主張するところが違います。ベーシックインカムにおける日本での金額はいくらが適正なのか?というのは、財源の問題もあれば、インフレを懸念する部分もあるので、何とも難しいですけど、最低限の生活を保障するという意味では、実際に最低限の生活が確実にできると言える金額じゃないといけないので、その辺も難しいです。また、ベーシックインカムの月いくらという金額によっては勤労意欲の問題もあるかもしれません。勤労意欲がなくなるのでは?みたいなことは言われているのです。この件に関しては、私は問題ないと思っています。それは後述しますが。ベーシックインカムの日本での金額はいくらが適切なのか?について、ここでは考えてみたいと思います。考慮すべきポイントとしては、やはり最低限の生活が確実にできるということとお金の価値が急激に下がらないこと、つまり、極端なインフレにならないことという点を挙げておきます。ベーシックインカムの日本における月いくらが良いのか?という問題はベーシックインカムの実現と同じくらいの興味のある話になると思うので、ここでも考えていきたいと思います。
ベーシックインカムの1ヶ月当たりの支給金額はいくらが良いのか?
ベーシックインカムにおける月額の金額に関しては、その金額で最低限の生活ができないといけません。日本で1番お金がかかるのが東京などの首都圏だと思いますけど、まずは家賃が大きいわけです。東京の中でも多摩地方とかにいくと、月2,3万円くらいで家が借りられることもあるみたいですが、そういう物件は多くないので、やっぱりどうしても家賃がある程度かかる生活は強いられてしまうと思うのです。地方に住んでいる人はまだ良いかもしれませんが、東京などの大都市は希望しなくても、高い家に住まざるを得ない状況が存在します。ワンルームでも、7,8万円くらいかかるケースも多々ありますからね。だから、そういった問題を考慮すると、ベーシックインカムの日本での月額の金額はいくらが適正なのか?というのは難しいです。家賃が2万円の場合と8万円くらいの場合では全然違いますからね。そうなると、平均をとると、5,6万円になるのかな?家賃分としてそれくらいは計算しないといけないのです。ベーシックインカムの日本はいくらが良いのか?というのは、そこからプラスして食事や衣類の金額を足すと、2,3万円は必要かな?と思うので、8~10万円くらいかな?というのが私の感覚です。生活保護みたいに文化的な生活の部分は入れていません。とりあえず生きていくうえで絶対に必要になるだろう金額という意味で、東京で暮らす場合にもとりあえず対応できそうな金額という意味で、8~10万円くらいかな?と想定しています。このくらいならばインフレの心配は少ない気がします。どのくらいからインフレするのか?また、どのくらいのインフレが問題なのか?というのが分からないので、ベーシックインカムにおけるインフレの問題はちょっと難しいのですが、ベーシックインカムで月いくらが良いか?というときに8~10万円くらいというのは、割と主張している人も多い金額ではないか?と思います。東京は家賃は高いですが、ネットカフェの月額契約とかならば、都心に近くても3,4万円くらいで済む場合もあります。部屋は狭いですが、そういった住居もありなのか?によって違いますが、理論上はそういった住居も可能ということです。
ベーシックインカムはこれくらいならばインフレはしないだろうと思います。日本でのベーシックインカムは月いくらならば問題ないか?というのは人によって意見が違いますけど、さらに問題とされているのは勤労意欲です。勤労意欲が下がるならば、それは問題だろうと思っている人がいると思います。ベーシックインカムの日本での金額はいくらかによって、勤労意欲が下がることはありえるかもしれませんけど、私はそこを問題として扱う必要はないと思っています。なぜならば、どっちにしても問題にならないからです。ベーシックインカムの月額の金額が高すぎると勤労意欲が下がるはずだと考えている人がいるはずですが、たいていの人はそこで思考停止しているのです。勤労意欲が下がったら何がどうなるのか?まで考えていないのです。実際、勤労意欲が下がったとして、私たちの生活は困るのでしょうか?漠然と勝手に困るんじゃないか?という想像をしている人はいますが、どういうメカニズムでどう困るのか?はあまり解説している人はいないのです。働く人が減るとメリットもありますからね。つまり、ベーシックインカムによって勤労意欲が下がると、労働者の数が減るので、労働市場における供給の側が一方的に減ります。すると、その状況で働く人にとって有利な状況が生まれます。供給者が減ると、需要超過の方に向いていくので、働く人の賃金が上がりやすくなったりする可能性があるのです。だから、勤労意欲が減ってもメリットがある時点で、勤労意欲を問題として扱う意味が分からないのです。デメリットが一切ないわけではないが、それがどこまで致命的なものなのか?というのは減る数にもよりますし、または機械などでどこまで代替できるか?にもよるので、一概にベーシックインカムで勤労意欲が減ることが問題とは言えません。ベーシックインカムの金額は日本では月いくらが適正なのか?という部分では、勤労意欲を考慮する人もいますが、勤労意欲がどう減って、どう困るのか?が明確にならないと、議論してもしょうがない気がするのです。
ベーシックインカムが導入されても勤労意欲が減りづらい理由
ベーシックインカムの日本での金額がいくらか?によっては勤労意欲が減るだろう!ということを懸念している人は、実際にベーシックインカムによって勤労意欲が減ったら困るはずだという意味合いで言っていると思います。しかし、ここでおかしなことに気付くのです。勤労意欲が減って困ると主張しているにもかかわらず、実際に勤労意欲が減るなんてことがどうして起きるのか?ということです。例えば、明日遅刻したらクビだ!って上司から言われたら、明日遅刻しないように努力するのが普通ですよね?それはクビになることが困ることだからです。だから、その困ることを避けるために、遅刻しないようにする。それが自然な行動です。つまり、働かなくなることで困ることが起きるというならば、その困ることを避けるために働き続けるというのが人間の自然な行動なのではないでしょうか?つまり、ベーシックインカムで勤労意欲が下がったらどうするんだ?困るだろう!という主張をしているのは、それ自体が矛盾なのです。働かなくなる人が増えたら困るならば、それは起きづらいってことになると思います。だから、実際に本当に困るならば、ベーシックインカムが導入されても勤労意欲は減りづらいと言えると思います。ベーシックインカムによって労働意欲が減退するというのは、私は考えづらいですね。また、ベーシックインカムがあるとブラック企業などは少なくなります。というか、ほぼなくなるんじゃないですか?ブラック企業の定義も分かりませんが、少なくとも、労働者側にとってかなり有利な労働環境を用意しないと、人は来なくなりますから、働きやすい会社が多くなります。そうなると、それが労働意欲の向上につながります。最低限の所得があると、辛い労働をしてまで会社に勤める気にはならないので、厳しい労働条件しか提供できない会社は倒産する可能性もありますし、少しずつ労働者側に譲歩してくるはずなのです。だから、それが結果的に勤労意欲の向上につながる、その条件なら働いてみたいと思う人が増える可能性もあります。だから、ベーシックインカムで労働意欲が低下するというような指摘は、幻想である可能性もあると思います。
あとは働かなくなる人が出ると、勤労の義務に違反するのではないか?と考える人もいるかもしれません。憲法に明記されている勤労の義務に違反する人の問題に関しては、まず大前提として、働いていない人が勤労の義務に違反するならば、専業主婦や生まれたばかりの赤ちゃんや学生も違反しているはずですが、誰もそういった部分には突っ込みません。なぜでしょうか?働き盛りの男性ばかりがやり玉に挙げられますけど、専業主婦や赤ちゃん、学生、あとは定年退職した高齢の人たちも、当然ながら働いていません。でも、彼らに同様の指摘をする人は少ないというか、ほとんどいません。どうしてなんでしょうか?私はすごい疑問なんですけど。そもそも、「勤労の義務」が賃労働に限定しているのか?っていうのも謎です。ボランティアなどの無賃労働は勤労に入らないのか?とか、そもそも勤労の定義すらはっきりしないです。つまり、誰がこれに違反しているのか?なんていうのは、すぐに答えは出ないでしょうね。だから、ベーシックインカムにおける勤労の義務の違反は考えても答えは出ませんし、そこを問題として扱うならば、現時点でも働いていないと思われる人は大量にいると思うので、そこも突っ込んでほしいなと思います。
そもそも憲法は国を縛るものであって、国民を縛るものではない
憲法に書いてあることは国民は遵守する義務を負わないので、勤労の義務も国が守るべきということは言えますが、国民は関係ないのです。だから、憲法にこんなことが書いてあるの?と批判をしている人もいるわけです。まるで国民が義務を負うみたいな記述にも見えるものが書いてあるならば、それはもはや憲法じゃないだろうと。つまり、日本国憲法が憲法である限りは、国民の三大義務のような記述はあってはならないのです。実際、国民の三大義務を国民が守るべき義務として捉えている人もいるので、そういう勘違いを生むという意味では、さっさと消した方が良いと思うのです。ベーシックインカムとは関係ない話になりましたが、憲法のそういった部分については知っておいてほしいと思います。だから、ベーシックインカムの金額が月いくらだと勤労意欲が下がるとか、勤労の義務に違反しているとか、そういった問題は、特に問題がないものとして扱う方が良いのでは?ということになります。労働意欲が落ちる要因は今までもいくらでもあったと思いますし、それでも基本的にみんな働くわけですからね。日本は同調圧力が強いと言われているので、無職やニートになりづらいのです。それは精神的な部分として。無職やニートは悪いもんだという雰囲気もありますし、その同調圧力によって、働く必要がないとしても、世間体のために働く人は多くいますよ。こういった感じで、日本人の場合には結局働く人は多くい続けると思うんですよね。ベーシックインカムによって労働意欲が下がるという指摘に対しての反論は他にもありますから、良かったら「ベーシックインカムは働かない?労働意欲を下げるは本当?」の記事をご覧ください。
ベーシックインカムは日本では月いくらが適当なのか?という問題はいろいろな要素を加味して考えないといけないので、そこも難しいですけど、最低限これくらいはないと生活できないという部分は絶対に達成しないといけないので、私の場合だと月に8~10万円くらいは最低でも必要だと思います。日本と海外では物価が違うので、海外の例はあまり参考にしない方が良いと思いますね。日本での物価におけるベーシックインカムの月いくらが適正なのか?という問題として考えた方が良いと思います。ベーシックインカムによってインフレが起きる可能性はあると思いますが、インフレの影響がよほど致命的と言えるほどにまでなるのか?は怪しいと思っています。相変わらず日本人は貯金をしたがると思うのです。私も多分貯金に回すと思います。仮にベーシックインカムの月額の金額が8万円だとすると、半分以上は貯金すると思いますね。欲しいものもそんなにないですけど、貯金をある程度する人は多くいると思いますから、思ったほどインフレにならないかもしれないです。これはやってみないと分からないですけど、経済学者の人の意見とかも聞いてみたいですね。私は経済学部出身ですが、結局のところでは国民の消費行動が確実に読めないので、ベーシックインカムによってインフレになるか?どうかは何とも言えないです。経済学者でもそこまで正確な予想ができるか?は分かりませんけどね。ベーシックインカムの問題はいろいろな未来予測のもとに議論がされているので、そこでいろいろと意見が分かれることもあると思いますけど、こういった部分は真剣に議論しないといけないところだと思っているので、私の意見という形で表明させてもらいました。
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